オーストラリアのサッカー構造は、2005年のA-League設立以来、トップリーグであるA-Leagueを頂点に、A-League以下は、各州毎にセミプロリーグが存在するという形でしたが、2013年に正式に2部リーグとしてのThe National Premier Leaguesがスタートしました。このThe National Premier Leaguesは各州のトップリーグの優勝チームがノックアウト方式で戦う形式で、2013年には5つのクラブが参加し、NSW州代表のSydney United 58が優勝しました。ただ他国リーグのシステムと違い、A-LeagueとThe National Premier Leaguesの間には現在のところ、昇格、降格システムがありません。
The National Premier Leagues以下のリーグは、セミプロリーグとしての位置付けである各州の州リーグ(State League)を頂点に、各地域ごとのアマチュアリーグへと続いていきます。
2004年に8チームでスタートしたA-Leagueですが、2014年現在は、10チームがリーグに参加しています。10月から4月までのレギュラーシーズン、そしてその後に上位6チームでのファイナルシリーズが行われます。
A-League自体のレベルも、開幕から10年の間に年々上がってきており、2008シーズンのAFC Champions LeagueではAdelaide United FCが準優勝、2014シーズンには Western Sydney Wanderersが、ベスト16でサンフレッチェ広島、ベスト8で広州恒大というアジアでのビッククラブを倒し、優勝という快挙を成し遂げました。
現在までA-Leagueでプレーした日本人選手は、三浦知良選手、小野選手といった元日本代表選手以外にも、日本では全く実績が無く、NSW State Leagueでの活躍から練習生を経てSydney FCへ入団した、森安洋史選手等がいます。
オーストラリアの各州にある州リーグの中でも、シドニーを中心とするNSW State Leagueが一番レベルが高く、ここで活躍した数多くの選手が、A-Leagueのクラブとの契約を勝ち取ってきました。 2010シーズンから2シーズン、Sydney FCでプレーした森安洋文選手も、NSW State LeagueのトップリーグであるNSW Premier Leagueでの活躍が認められ、Sydney FCへ練習参加、そして契約を結んだという経緯があります。
現在、NSW Premier Leagueに所属する多くのクラブが、Aリーグ発足前のトップリーグであったNSL(National Soccer League)に所属しており、第二次世界大戦後のイタリア、ギリシャ、旧ユーゴスラビアを中心としたヨーロッパ大陸からの移民者によって築き上げられてきたこれらのクラブは、今でも数多くの移民一世、二世の熱烈なサポートを受けています。
NSW State Leagueは、州のトップリーグであるNSW Premier Leagueを筆頭に、NSW Super League, NSW Division1, NSW Division2と続いていきます。シーズンはそれぞれ、3月中旬から9月中旬位まで行われ、レギュラーシーズン終了後、上位5チームによるプレーオフが行われます。プレーオフの成績とは別に、レギュラーシーズンの成績を基に、優勝チームは上位リーグへの昇格、最下位チームは下位リーグへの降格となります。(NSW Premier League からの昇格、NSW Division2からの降格はありません)NSW State Leagueに所属する各チームの練習頻度は週に2日から3日、夕方6時半から9時の時間帯で、約1時間半から2時間、公式戦は土日のどちらかに行われます。
オーストラリア唯一のプロリーグであるA-League選手のの平均年俸は、約$125,000AUSドル(日本円で約1,000万円、2015年度基準)と、他の国のサッカーリーグに比べると決して高くはありませんが、チームによっては5,000万から1億円近く貰っている選手もいます。 その下のカテゴリーである、State League(州リーグ)になると、サッカーの給料だけ生活している選手はほんの僅かで、殆どの選手が他に仕事をしながらサッカーをしているのが現状です。
一般的にState Leagueの選手は、年俸制でなく、出場給のみ貰っているケースが殆どなので、オフシーズンには給料が発生しません。NSW州のトップリーグにあたるNSW Premier Leagueの場合、一試合に貰える給料の平均が500AUSドル~1500AUSドル、その下のカテゴリーのNSW Super Leagueの選手で、200AUSドル~700AUSドルといったところが相場です。NSW Division1, NSW Division2に関しては、クラブによって、全く給料を貰っていない選手から、500AUSドルぐらい貰っている選手まで、様々です。
Aリーグが発足した10年前と比べて、現在はかなり繋ぐサッカーを指標としているクラブが多いですが、日本と比べて、身体的な力強さを前面に押し出したサッカーをするクラブが多いのが特徴です。NSW Premier Leagueの各クラブも、世界サッカーの風潮の影響か、ポゼッションを基調としたサッカーを目指しているクラブが多いものの、基本的に身体能力が優れていて、戦える選手、球際に激しくいける選手が好まれます。サッカー自体、日本のサッカーと比べた時に、球際の激しさは比べものにならないものがあり、組織的に守るという意識が日本より薄い為、一対一の強さが絶対的に求められるのがオーストラリアサッカーの特徴です。
観光ビザ | オーストラリアに3ヶ月以内の滞在で渡航する場合には、ETAという簡易ビザで入国できます。 これはオーストラリア大使館のウェブサイト で自分で申請することも可能ですが、豪州ソリューションズ で代行申請することもできます(別途手数料がかかります)。ETAは発行後1年間なら何度でも出入国することができます。3ヶ月以上の観光には別途観光ビザを申請することになります。しかし、観光ビザでは労働はもちろん、ボランティアもできません。よって、サッカーを選手をするためには、この観光ビザではいけません。 ただ、トライアル期間中のみ、練習参加という目的でなら観光ビザでも問題ありません。 チームと契約時には、ワーホリ、または学生ビザに変えていただくことになります。 |
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学生ビザ | フルタイムで正規の学校へ行く場合、そのコースの期間のみ有効なビザが申請できます。またコース開始後、申請すれば週20時間の労働が可能です。 学生ビザオンライン申請は、オーストラリア大使館の公式HP でできます。 サッカー選手をする際に、選択できるビザの一つになります。ただし、午前中は、語学学校に 通わなければなりません。※格安の学校紹介できますので、こちらよりご連絡ください。 |
ワーキングホリデー・ビザ | 18歳から30歳までの人が申請できます。滞在期間は1年で、その間、12週間の語学学校 および同一雇用主のもとでの 6ヶ月以内の労働が許可されています。サッカー選手をするためのオーソドックスなビザです。サッカーとは別に収益を得られるという 面でも、人気があるビザです。 ただし、配偶者及び子供がいる方は、申請できませんので要注意です。 |